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Kunne poru ∀kiko × Candle JUNE

2005/2/2 [Wed.] >>> 2/12 [Sat.] 13:00 >> 21:00 sound collage NOBUYA, image collage MARK
∀kiko × Candle JUNE

パーティや野外イベントはもとより、2001年からは「Candle Odyssey」と題して、グランド・ゼロや原爆ドームなど世界各地で火を灯す旅を続けてきたJUNE。そして、自らの内や外から語りかけてくる神秘的な自然を繊細な線で描き出す∀kiko。10年前に出会った2人が今、一緒にできること。その予兆を感じ、ついに動き出しました。

「Kunne poru」というタイトルには、アイヌ語で黒い洞窟、真っ黒い穴という意味があります。まるで原初の世界のような洞窟や、夜の闇を抜け朝日が昇る瞬間の神秘的な世界。暗闇が生まれるのか、暗闇から生まれるのか、生まれる前なのか。2人がつくり出そうとしているのは、言葉では表現し難いインスピレーションを与えてくれる神秘的な空間です。闇があるからこそ、光や色がある。先にあるメッセージは、あなた自身が感じてください。

※Candle JUNEホームページでJUNEが∀kikoと対談しています。
http://www.candlejune.jp/covertalk.html


from ∀kiko

 Candle JUNEとのコラボレーションにあたり、彼から洞窟のようなイメージにしたいという言葉が出た時、自分にとってもとても自然なテーマだと感じた。タイトルは私が考えることになった。ちょうど知床へ旅に出ようという時だったので、きっとこの場所で始まるのだろうと思った。次の作品はこの土地のエネルギーを絵にしようと決めていたのだ。

 船に乗り、海から知床半島の岩壁に沿って進んだ。目の前にそびえ立つ長い長い年月をかけて侵食された岩肌は、言葉にできないほどの圧倒的なパワーを放っていた。“Kunne poru”という洞窟に来た時、「これだ。」と直感した。“クンネポール”とはアイヌ語で真黒な穴。洞窟を意味する言葉。私達はみんな“Kunne poru”を通ってこの世界に生まれてきた。闇の中から光へと這い出てきたのだ。

 絵を描くという行為は、子宮にいた頃の記憶を呼び覚ますような気がする。羊水に浮かぶ胎児は、子宮の中で既に多様な音を聴き、触覚を発達させ、母親の皮膚を通して光や陰を感じている。闇の中で私達は様々な経験をしてきたはずなのに、そのことを忘れてしまっているだけなのかもしれない。

 今回の“Kunne poru”は、私にとってもJUNEにとっても必要なプロセスなのだと思っている。もう一度生まれるために、この星地球とともに大きなシフトを迎えたのだ。

∀kiko

1997年にアーティスト活動を始める。2000年から2004年まで、アトリエ兼ギャラリー「nociw」を拠点に活動。現在、高幡不動尊にて毎月第三日曜日に行われる骨董市「ござれ市」でも作品を展示。作品集に「simple side.」(1998年)、水の音のCD付絵本「wor un nociw」(2003年)など。

http://www.661.jp/nociw/

Candle JUNE

世界各地で火を灯す、キャンドルアーティスト。1994年にキャンドルの制作を始める。1997年、ギャラリーやサロンなどでエキジビションを開催。その後、ファッションショーや野外イベント、ライブステージ、レセプションパーティのデコレーションなど、キャンドルを中心とした空間演出を手掛ける。2001年の広島から「Candle Odyssey」を始め、2002年にはアメリカを横断、グランド・ゼロで火を灯す2003年には、沖縄、アフガニスタン、フジロックフェスティバル、広島へ。

http://www.candlejune.jp/

Kunne poru 東京→北海道→札幌ツアーのお知らせ

LABLINE.TVでの展覧会を皮切りに、Kunne poruが北海道、新潟へと少しかたちを変えて巡回します。LABLINE.TVでの展覧会終了後は、青山のVISION NETWORKでパーティを開催するほか、終了後、2月18日からは22日には北海道「SOSO CAFE」へ、その後は新潟へいきます。2月28日には新潟の地震被災地を訪問。2月18日、雪の北海道ではスペシャルなオープニング・パーティ、2月23日には同じく北海道の別会場にてクロージングパーティもあります。被災者に届けたい思いや物資などがある方は、代わってお届けいたしますので、それぞれの会場へお持ち下さい。